2008-01-01から1年間の記事一覧

消費税免除益

日経新聞で、ある上場会社の決算予想を読んで「な、なんと」とひとりで突っ込んでしまった。 こどもなら「まじっすか」というだろうが、流行語は嫌いだ(そんなこと聞いてないって!) なんでも「消費税免除益」とかいうので6億数千万も利益がでたという話…

ソフトウェアのリース契約

ふと気になったのですが「お手てつないで野道をゆけば」という童謡があります。 小さい頃よく唄いました。題名は「靴が鳴る」というんですね。 そういえば「く〜つ〜がなる〜」と唄ってました。 でも、どうして「靴が鳴るんでしょう?」何か深い意味があるん…

相場師列伝

連休明けなので、今回は面白かった本についてだけ書きます。【今回の推薦本】 有森隆+グループK著「株マフィアの闇」 ギャンブルに弱く、株を買っても損ばかりしている私は、相場師の歴史はよく知りませんでした。田中平八、若尾逸平、雨宮敬二郎、鈴木久…

税法と七五三

もう随分昔、それこそ30年くらい前に文化人類学者の論文を読んで日本人には「753信仰(うん?奇数字信仰だったような気もする)がある」という説を知った。 そういえば思い当たる節が多々ある。 祝日や行事には7・5・3に因んだものが多い。 会計や税…

日本の税制改革とは

税理士は、税の専門家。でも集められた税金を無駄遣いしないで、世のため人のために使ってくれているかどうかは、また別の人の(例えば会計検査院とか、国会とか、はてまた何とかオンブズマンとか)お仕事なわけだ。 ここんとこで、私は相当なストレスがある…

仕訳の起こし方

経理実務では、営業活動の取引を仕訳にして、会計システムに入力します。このことを「仕訳を起こす」といったりします。 起こすといっても、机の上の仕訳伝票を立てたりしません(んなことは分かってるよ!)このときに大切なのは、「取引を理解する」ことで…

経済事件とマジック

経済事件とマジックの仕組みは、驚くほど単純なことが多い。 例えばカネボウの粉飾は、毛布を何千億も過大計上するという手口だった。本を読んでいて思わず笑ってしまった。「もう、こうなったら、どーでもいいや。やれやれ!」という感じ。 山一証券は、損…

経理のお勉強

大切なのはやっぱり目標。でもみんな怠け者。目標に向かって努力するには計画を立てなくちゃ。 3年から5年くらいの長期的スパンで大まかな計画をたて、1年にやること、月単位でやること、今週と今日のスケジュールという順にブレークダウンしていくのが肝…

収賄法

「税法は一読して難解、二読して誤解、三読して遂に解釈不能」というそうな。 その分、条文が読めるようになると、「歪な楽しみ」にもなったりします。 私は、もう20年も税理士をしていますが、未だに条文が好きになれません。 例えば法人税法施行令第4条…

節税の本質

ときどき、とてもつらい質問をされます。 「同族会社の留保金課税って、あまりにも不公平な税制ですね。何とかならないのでしょうか・・」 「特殊支配同族会社の役員役員給与の損金不算入?どうして一部の会社だけが余分に税金を払わされるのですか」 私が税…

倒産寸前

今は住生活グループというそうですが、「トーヨーサッシ」の創業者である潮田健次郎さんは、私が最も尊敬する経営者のひとりです。 表題は潮田さんが連載している、日本経済新聞「私の履歴書」の12回目のものです。その中で潮田さんは、創業当時の資金繰り…

知らぬが仏

税理士のAさんと、Aさんと幼なじみのBさんが話をしています。Bさん「それでさ、税理士とはどんな仕事なの?」Aさん「う〜ん。まあ簡単にいうと”知らぬが仏”という仕事だね」Bさん「知らぬが仏?そりゃまたどうして?」Aさん「人間、誰しも間違いはあ…

住宅借入金等特別控除

Aさん「昨年、住宅を購入しました。税金が安くなるんでしたよね」私「住宅借入金等特別控除という制度のことですね。銀行から借入をして住宅を買った場合に税金の控除を受けることができる制度です」Aさん「そうそう、それです。で、どうすれば受けられる…

決算書ってなんだ?

社長や経理担当者から、次のような問い合わせがくることがあります。「決算書を出すようにいわれたのですが、どの書類を出せばいいのでしょうか」 あなたならどう答えますか? 私も執筆した「新版 経理部」にも、他の会計の本にも、「決算書」という言葉が頻…

忙しいと

昔からなのか、年齢のせいなのか、はてまた時代のせいなのか? みんな「忙しい、忙しい」という。 松原泰道さんの本に次のようなことが書かれていた記憶がある。 「忙しい」という字は、「心を亡くす」と書きます。 人は心があるから人でいられます。 心を亡…

包括利益は正しいか

バブル真っ盛りの頃、メーカーに勤務していました。べらぼうに儲かっていたのは株屋さんとか金貸し屋さんとか不動産屋さんです。 メーカーはひたすらコストダウン、コストダウン。爪の先に灯をともすような努力が空しく感じられました。 若造だった私は「こ…

継続企業の前提に重要な疑義

有価証券報告書の「事業等の概要」の中に「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象」が記載されている会社がある。 この記載は、ひらたくいうと監査法人が「この会社は破綻する可能性がある」という情報を開示しているということだ。 この制度ができる前…

事業承継税制と相続税

平成20年度 自由民主党の税制改正大綱には大幅な改正案はないと思っていたのですが、そんなことはないようです。 問題なのは「事業承継税制」です。 事業承継税制自体は「中小企業の事業承継対策のために相続された中小企業の株価を80%評価減する納税猶…

リース会計と消費税(またもや)

株価の下落に歯止めがかかりません。 バナナの叩き売りのようです。(古くね?) 「世界同時不況の始まり」という感があります。 さて本題、今回は前回の続き・・。 リース会計を採用する場合に、具体的にどのような仕訳になるか・・ですが、実は正解がある…

リース会計と消費税

もう何回か触れたリース取引と消費税の話です。 もう一度、問題点を整理します。少額リース取引と中小企業には特例で、従来通り「賃貸借処理」が認められます。 これで法人税は税務と会計が一致します。でも税務上は、あくまでリース取引は「資産の取得」と…