仕訳の起こし方

キビタキ撮影YT氏

 経理実務では、営業活動の取引を仕訳にして、会計システムに入力します。このことを「仕訳を起こす」といったりします。

 起こすといっても、机の上の仕訳伝票を立てたりしません(んなことは分かってるよ!)このときに大切なのは、「取引を理解する」ことです。

経理担当者「この売掛金が入金になっていないんですけど?」
営業担当者「えっ?今、納品手続きで忙しいんだよ!後にしてくれ、後に!」

その後も連絡してくれない。実務は、こんなもんだったりします。貸倒なのか、値引きなのか、はてまた誤請求なのか分からない・・これでは仕訳は起こせません。

「もういいやあ、ほっておこう」となりがちですが、それではいけません。

 売上の報告書が期日までに提出されなかったり、売掛金を回収しないで、そのままにしていたりする会社は、内部から腐ってきていると思いましょう。

 仕訳を起こすには取引が理解できる仕組みが必要です。経営者か偉い方に直訴しましょう。

「これでは、私の仕事ができません。仕事ができないということは本来は給料を返上しなければならなくなってしまいます。それでは困ります。」

 たいへんだけど、問題を発見して報告するのも経理の仕事です(そんなの経理の仕事じゃないもん!と言わないように)

 かくいう私も随分苦労してきました(愚痴かよ!)。習慣になるとなんでもないことなのにね・・。それが企業文化なのかな。

【今回の推薦本】

 長岡哲生著「極秘資金」
 今回の推薦本は珍しく小説、この本は文句なしに楽しめます。筆者の経歴は、もと「週間ダイヤモンド」の編集長、なるほどです。取材力がなければ書けない内容です。

 未公開株式取引の詐欺事件とM資金に似た「超巨額資金」の融資に関する詐欺事件をテーマにした経済小説ですが絶妙のテンポと練り上げられた構成で、文字通り「息つく暇もない」ほど熱中して読めました。

 詐欺事件は冷静に考えると、単純で怪しい話が多いのですが、弱っているときには、冷静な判断力をなくして、つい甘い話につられてしまうのが常です。

 ところで最後に出てくる右翼の大物のモデルは、中国大陸で活躍していた右翼だから××××じゃないかな〜。

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(このブログは毎週木曜日に更新予定です)