もう随分昔、それこそ30年くらい前に文化人類学者の論文を読んで日本人には「753信仰(うん?奇数字信仰だったような気もする)がある」という説を知った。
そういえば思い当たる節が多々ある。
祝日や行事には7・5・3に因んだものが多い。
会計や税法でも、やたらと7・5・3で割り切った規定が多い。
これは日本の税制独特なものなんだろうか、思いつくままに例をあげると・・
・未上場株式の類似会社比準法による評価は70%にディスカウント
・ゴルフ会員権の評価も70%
・定額譲渡は時価の50%
・同族株主の判定は50%で、その次は30%
・株式の強制評価減の判断は時価が取得価額の50%下落が強制で30%下落(つまり取得価額の70%)で要検討。
経営学の本を読んでも、売上高には3億、5億、7億の壁があるといわれているよな・・。個人事業なら3千万、5千万、7千万。
確かに七五三は日本人の文化と考え方に深く根付いてる。縁起で数字を気にされる方は多いけど、誕生日などの特殊な数字は除いて、1.3.5.7を好む方が圧倒的に多い。
因みに私の誕生日は7月7日(それがどーした!)、そのせいか私も3と7には拘りがある。なんで3なのか・・・1933年生まれというわけではない。(それじゃ明治33年・・んな馬鹿な)
今週の一句 愚にもつかない戯れ言を 書きたくもあり 書きたくもなし
続いて一句 愚にもつかない戯れ言を 読んでくださり 相済まぬ
更に戯れ言、なんでも会計検査院の方がこのブログを読んでくださっているそな。驚きました。
【今回の推薦本】
梅原猛著「神と怨霊−思うままに」
今週も先週に引き続いて梅原猛さん。
「偏食と食わず嫌い」はよく言われますが、私の欠点は「偏読(特定の作者の本ばかり読むこと、そんな用語ないか)と読まず嫌い」
梅原猛さんは20代のときから知っていたのですが、ある評論家の批評を真に受けて読む気になりませんでした。今になって、ふと気になって読み始めています。
読むのは随分遅くなってしまったのですが、でも間に合いました。この随筆集は梅原さんの感受性と素直さと歴史感覚に触れるだけでも価値があります。
いくつか文章を引用します。
「私は自己の仕事に追われて・・・過去を振り向く暇も、自然を楽しむ心もあまりなかったといわれても仕方があるまい。・・八十になろうとしてやっと花の美しさが分かり始めた」
「(六波羅蜜に触れて仏教の第一人者である梅原さんが)このようにして、長い間仏教を勉強してきた私は、やっと八十歳になって布施の行の重要さを知ったのである。鈍なことである」
「日露戦争当時の日本を賛美した司馬遼太郎氏は、軍隊生活の経験からでもあろうが、太平洋戦争当時の日本の軍部の堕落を厳しく批判している。
しかし日露戦争当時の日本と太平洋戦争当時の日本はやはり密接に連続しているのである。日露戦争の勝利が日本の自負になり自信になったかもしれないが、しかしそれが同時にヒュブリス(傲慢)になり、そしてあの大東亜戦争と称された戦争を何らの理性的な計算もなくまったく無謀に始めさせ、日本を悲劇のどん底に陥れる原因になっているのではなかろうか。
残念ながら司馬史学にはこの連続性の考察が欠如しているように思われる」
最後の引用はは、私がずっと抱いていた司馬遼太郎への違和感について明確に答えを出してくれています(でも司馬遼は好きですが)
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(このブログは毎週木曜日に更新予定です。でも来週はお休み)