昔からなのか、年齢のせいなのか、はてまた時代のせいなのか?
みんな「忙しい、忙しい」という。
松原泰道さんの本に次のようなことが書かれていた記憶がある。
「忙しい」という字は、「心を亡くす」と書きます。
人は心があるから人でいられます。
心を亡くしてしまうとは、人が人でなくなってしまうということです。
心が亡くなってしまうとどうなるか。
「心」が「亡」くなってしまうのを縦にすると、「忘れる」という漢字にな ります。
何を忘れるかというと「自分を忘れてしまうのです」
ところで、新設される「事業承継税制」を勉強してみました。株式の評価が20%になると言われている制度です。
結論をいうと専門家としては、あまりお薦めできない税制になっています。
当初、想定されていた「株式の評価減」ではなく「納税猶予制度」にされてしまったのが味噌(?)です。
いつまで条件を満たせば、納税猶予ではなく減税になるかというと・・・死ぬまでです。
相続してから死ぬまで持ち続けないと猶予税額を払わなきゃいけない、しかも利子税もかかる・・という制度です。
【今回の推薦本】
細野康弘著「小説 会計監査」
この本の腰巻き(?)を見て種村大基さんの「監査難民」のような本だろうと思って購入したのですが、「監査難民」とは別の視点で巨大監査法人(中央青山)の崩壊の過程が記されています。
この本がなぜ「小説」として書かれたかは、読んでみるとよく分かります。「小説」という形式をとらないと、本音では執筆できないからです。
それだけに、どこまでが事実で、どこからがフィクションなのかは分かりませんが、当局の恣意的な検査や指導、そしてリーク、そして当局に迎合したワイドショー的なマスコミの論調・・・で冷静な議論がかき消されたのは事実のような気がします。
(このブログは毎週木曜日に更新予定です)