上場日記(M&A その10)

仰向けのGoro

 最近は忘れた頃にBlogを更新してます。
どうもすみません・・三平です。なあんて。
ずっと仕事を一緒にしてくれる仲間を募集しているのですが、なかなかご縁がありません・・。
 ということで、今日も小説「上場日記」にします。
 今年の夏は猛暑です。世間はお盆休みの最中ですが、個人事業者の私には休んでいる暇もありません。
本日は、買収監査2日目です。
(現在は、「デューデリジェンス」といわれますが、当時はそのような言葉は使われていませんでした。)
 製品別の売上の推移と粗利を調べていると、法務監査のほうで蓮谷社長と担当弁護士が口論になっています。
蓮谷社長「そんな大事な契約書は、見せることはできないよ。」
弁護士「しかし、法定監査をする上では欠かせない書類です。開示していただけないでしょうか?ライズ社さまからのご依頼ですし・・。」
蓮谷社長「ライズ社、ライズ社って、まだ親会社になると決まった訳じゃないじゃないですか。今の段階で、いきなり重要機密書類を出せて言われても、出せんよ!」
弁護士「もしご提出いただけない場合は、蓮谷社長が開示を拒まれたので調査することが・・・できなかった、と報告させていただくことになります。」
蓮谷社長「・・・じゃあ、役員会で検討させてもらうよ」
雰囲気から察すると、現社長はライズ社に買収されることは本意ではないようです。
儲かっていないし、現社長の協力も得られそうにありません。
御高齢のようですから、場合によっては買収したら退任されそうです。
こんな会社、私なら買わないな〜。
【今回の推薦本】
 濱中淳子著 「超」進学校 開成・灘の卒業生
 「開成・灘の卒業生の実像に迫る」という珍しい本。難解なテーマに挑んでいます。
本書の分析は、超進学校に対するステレオタイプなイメージとかなり異なるものかも知れませんが、なるほどこれが実態かな・・・と思います。