上場日記(M&A その7)

イワヒバリ撮影YT氏

暖かくなったり、寒かったり、出かけるときの服装に悩みますね。
今年は花見にいけませんでした。1年を損した気分、なんとも心残りです。
さて今日はフィクション上場日記M&Aの7回目です。
 企業買収を実施する際には、事前に弁護士による法務監査と公認会計士による会計監査が行われます。
 株式の取得に多額のお金を使った後で、買収した会社が係争事件を抱えていて、多額の損害買収を払うことになったり、簿外負債といって帳簿に記載されていない負債を抱えていては大変だからです。
たとえば最近では次のような事件がありました。
 以下は信州大学経済学部教授の真壁昭夫さんのネット上の記事です。
5月21日、国内住宅設備最大手のLIXILリクシル)グループは、ドイツの現地子会社Joyou(ジョウユウ)の破産手続きを開始すると発表した。ジョウユウはリクシルが昨年買収した独グローエの子会社であり、中国で水栓金具などの製造販売を行ってきた。
 今年6月に入り、リクシルはジョウユウの破産を受けて2014〜16年3月期の間に、最大で約662億円の損失が発生すると発表した。
・・・・M&Aの失敗は会社の存続に関わることもあります。
【今回の推薦本】
 大村大次郎著「お金の流れでわかる 世界の歴史
 大村大次郎といえば節税ものと税務行政本ですが、案外、経済関係の書籍も読ませてくれます。以前は好きではなかったのですが、最近は、読みやすくよくまとまっていると思います。さて本書は珍しく歴史物ですが別のペンネームで30冊を超える著作があるそうです。
 なるほど本書の「お金の視点から解説する世界史」に説得力があるわけです。
(このブログは毎週木曜日に更新予定です)