短期重要負債調整勘定?

コジュケイ撮影YT氏

 欲深物産株式会社が淡泊商事株式会社のコンビニ事業の部門を会社分割で吸収することになりました(会社分割とは、会社の一部の事業を他の会社に移してしまう取引です)
買収するコンビニ事業の資産は100万円で負債は40万円でした。
買値はいくらだと思いますか?
100万円と40万円の差額の60万円でしょうか?
実際の経済はもっと複雑です。
よくよく調べてみると淡泊商事は過去にたくさんのポイントを発行しています。
その残高は200万円にもなっていました。
でも、そのことは決算書に載っていません。
欲深物産は、この200万円を負担すると損をしてしまいます。
そこでこの200万円と純資産60万円の差額である140万円を淡泊商事に現金で払ってもらうことにしました。
ところで、この140万円は税務上はどうなるのでしょうか?
この140万円に税金がかかると将来のポイントを換金する資金が不足してしまいます。
 法人が合併や分割等で移転を受けた事業に関する将来の債務で、その事業の利益に重大な影響を与えるものでその支払いがだいたい3年以内に見込まれるものについて、その法人がその負担を引き受けたときは、その将来の債務の額を短期重要負債調整勘定の金額とすることとされています(もっと易しく書けずにごめんなさい)。
短期重要債務見込額は損失が生じた場合や合併や分割等の日から3年が経過するまで取り崩さなくてもよいことになっています。

合併や分割等を総称して組織再編といいます。
組織再編は奥が深くて、なあんとも難しいです。
尚、実際の税務判断は税務署に相談してくださいね。

ところで「ふががが(=゚・゚=)」は元の買い主が引き取ってくれました。
いざいなくなると決まると複雑な気分です。
なんとも寂しい気持ちになって「ドナドナ」を口ずさんでしまいました。
(じゃあ飼えばいいんですよね・・)
【今回の推薦本】
 藤沢数希著 「反原発」の不都合な真実
「反原発」の僕が読んだ反「反原発」の本です。
 僕は、もし事故がおきれば何百年も国土が使い物にならなくなってしまう原発が「実はリスクが低くて、コストも安い」といわれても、とても納得できません。
 でも原子力がとてつもない可能性を持っていて、イノベーションによっては人類を幸福にするかもしれない・・・というポテンシャリティーは感じます。
http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%8F%8D%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%80%8D%E3%81%AE%E4%B8%8D%E9%83%BD%E5%90%88%E3%81%AA%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E8%97%A4%E6%B2%A2-%E6%95%B0%E5%B8%8C/dp/4106104571/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1352434417&sr=1-1
(このブログは毎週木曜日に更新予定です)