はじめての相続と相続税

アリスイ撮影YT氏

 今日は税理士らしい話題です。
 これまで相続税は一部の「お金持ち」しか関係がない税金でした。
ところが2011年の増税で、都市圏に戸建て住宅をお持ちのごく一般的な方も相続税の対象になる可能性が強くなってしまいました。
税制改正は今年の4月からの予定です。
もしものときに、あわてないように相続と相続税の概要を知っておきましょう。
1.財産を相続できるのは誰なの?
 親が亡くなったときは、配偶者の方とお子さまが、お子さまがおられない場合は配偶者と亡くなった方の親(亡くなっている場合は兄弟姉妹)が相続人です。
2.誰がどの財産を相続するの?
 誰が何を相続するかは「相続人全員でどのように財産を相続するか相談(これを遺産分割協議といいます)」して決めます。
 相続する人を決めておきたいときは「遺言書」を残さなければなりません。
遺言を残すには「公正証書遺言」がいちばん確実です。
3.「公正証書遺言」ってなに?
 公正証書遺言とは、遺言の内容を伝えて『公証人』という専門家に文章にしてもらう遺言です。
遺言執行する人を決めておくと、その人が遺言通りの遺産分割をしてくれます。
4.相続税がかかるのはどんな人なの?
 相続税がかかるのは相続財産が相続税基礎控除を超える人です。
財産の価額の計算方法と基礎控除相続税で決められています。
ふつう財産の多くは不動産と預金や株式などの金融資産、そして死亡保険金です。
戸建て住宅をお持ちで何千万円か金融資産があったり、何千万かの死亡保険金をかけている方は一度検討された方がよいでしょう。
5.財産の計算方法をもう少し詳しく教えて
 金融資産はいまの時価で計算してください。
不動産は固定資産税の納税通知書に土地と建物の価額が記載されています。
建物はそれを参考にしてください。
敷地は、その10%増しくらいです。
住宅ローンが残っている場合は財産からマイナスします。
6.相続税基礎控除はどうやって計算するの
 相続税基礎控除は下記の算式で計算します。
 相続税基礎控除=3000万円+600万円×法定相続人の数
もっと詳しく知りたい方はお問い合わせくださいね。
ということで、次回に続きます。
【今回の推薦本】
ジョン・ハイルマン、マーク・ハルペリン著「大統領オバマはこうしてつくられた」
 日本人にはなかなか理解しきれないアメリカ大統領選挙
その世紀のイベントを余すところなく描いてベストセラーになったのが本書。
かなり分厚い本なのですが読み始めるとあっという間です。
それくらい面白かったのが二〇〇八年の大統領選だったのかも知れません。
 ご存知のように前半の山場はヒラリーとオバマの選挙戦です。
なぜ、あのヒラリーが負けたのか、本書を読んでその理由が分かったような気がします。
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