それでも変だよ時価主義会計

ノビタキ撮影YT氏

 先日YT氏から新作をいただきました。
いつもバードウォッチングの努力をせずに成果だけをいただいてます。
こういうのもフリーライダーというのでしょうか。
 ところで日経平均株価が下げ止まりません。
最近では小泉政権のときに7000円ぐらいまで下がった記憶があります。
今回も同じような水準までいきそうな気配です。
 数年前の日経平均株価は1万8千円近くまでいきました。
ことほど左様に時価は変動するわけです。
もし本当に予測できたら大金持ちになれます。
 ご存知のように最近は国際会計基準(IFRS)で世界中の会計基準を統一してしまおうという大きな流れがあります。
 すべての会計人はこの流れを避けて通ることはできません。
国際会計基準時価主義の思考が強く反映されています。
日本の会計基準もコンバージェンスといって国際会計基準の考え方を次々と取り入れてきました。
金融商品会計、退職給付債務、減損会計とか資産除去債務などはすべて時価会計です。
 ところがこの時価というのは、かなりやっかいです。
ある会計学者は「時価とは鵺のような存在である」と喝破しています。
誰もが納得する時価というものはどこにも存在しません。
 例えば時価を考える上で避けて通れないのが割引計算という考え方です。
5年後の100万円は現在の100万円とは同じ価値ではありません。
現在の100万円を仮に5%で運用すれば5年後には127万円くらいになります。
 でも・・じゃあ何%で運用できるでしょうか?
将来の予測の話なので誰にも正解はわかりません。
人によって答えは大きく変わります。
わからないことが前提なのが時価なのです。
経理担当者がどのような判断をするかで会社の利益も大きく異なってくるわけです。
 時価主義会計は投資家のための会計といわれますが、企業の経営実態がわからなくなるのが時価主義会計のような気がしてなりません。
【今回の推薦本】
 ジェームズ・C・コリンズ著「ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階」
スターティア株式会社の本郷社長が推奨してくださったのが切っ掛けで購入しました。
迂闊にも3が出ているのに気づいていませんでした。
3百万部以上も売れてるシリーズです。
今回も期待通りの内容でした。
古代ギリシャにさかのぼると、傲慢とは過剰なプライドで英雄の没落をもたらすものだとされていた
ピカソは一新をはかったとき、絵画と彫刻をやめて、小説家か銀行家になったりはしなかった。
・不適切な人材と適切な人材の違いでとくに目立つ点の一つは、不適切な人材が自分はこれこれの「肩書き」をもっていると考えるのに対して、適切な人材は自分はこれこれの「責任」を負っていると考えることである。
・絶対に忘れるな。勘定は現金で払うんだ。黒字でも倒産することがある。
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