のれんって何だ?

ソリハシシギ撮影YT氏

 Solonさん(以下Sさん)「”のれん”って何?」

私「えっ?Sさんらしくないな〜。店の軒先に垂らされている店名などが書かれている布じゃないですか」

Sさん「あのね、私がボキャブラリーと語学力のないあなたに、国語辞典に出てる単語を聞いてどうするんですか。よく日経なんかにでてる”のれん”について聞いてるんです」

私「えっ!歴史と語学と翻訳に堪能なSさんが”会計”まで勉強してるんですか?」

Sさん「そうそう、のれんの償却が減益要因とか解説が載ってるじゃないですか」

私「はいはい、その”のれん”ですか。う〜ん・・・ひとことでいうと”会社を買収するときの買収代金と実物資産の時価との差額”だと思うよ」

Sさん「もっと具体的に説明してくれる?」

私「例えば、ある会社の資産と負債の時価の差額がプラス2百万円だとするじゃない」

Sさん「ふむふむ時価純資産というやつだね」

私「そうそう、でも2百万じゃ株主は売ってくれないし、買う方としても5百万払ってでも欲しい」

Sさん「なーるほど、その場合の”のれんは”は3百万円か。企業を買収したときに当事者間で納得したプレミアムのことだね」

私「ひょっとして初めから知っていたんじゃないの?でもさあ、実はこれが実務では複雑でね計算書類規則の第12条から15条なんだけどね・・」

この辺りから、お互いお酒でいい気分になってきています。

Sさん「ところでさ、つい先日からタイ語を始めたんだ。入門書を読み始めたんだけど、タイ語は文法に頭を悩ませなくてよいことを発見したよ。」

私「ふ〜ん。ところで計算書類規則なんだけど・・・」

Sさん「タイ語は中国語に似ているんだ。文法の構造もそうなんだけど四声がある。これは中国語と同じ、でも中国語よりも便利なのは、文字に四声の声調記号がついているんだよ。」

私「ふ〜ん。それで営業権とのれんの違いなんだけど・・」

酔うと人の話を聞かず、お互い、いいたいことばかりいってたりしますね。

(Solonさん、ブログを勝手に引用した創作、すまん、すまん)

【今回の推薦本】

 岩井克人著「二十一世紀の資本主義論」

 郵便局ならぬ郵政公社で換金すると、なぜか二千円札が出てくる。その度に何故かムッとする。

昔、小渕恵三という首相がいた、市場の視察でカブを持ち上げて「株よあがれ〜」という無意味なパフォーマンスをした首相だ。 
人はよさそうな首相だったが、彼が残したものは「多額の国債」と「ほとんど流通しなくなった二千円札」だけだった。二千円をもらって嬉しくないのは、ほとんど流通しておらず、払うときも千円札と間違われやすく、何となく気が引けるからだ。

 われわれが紙幣を信用するのは、紙幣が未来永劫に渡って貨幣として流通すると思いこんでいるからに他ならない。

二千円札でムッとするのなら、かわいいものだが基軸通貨(Key currencies)であるドルが信認を失ってしまうと世界経済はどうなってしまうのだろう。

 答えは、この本を読むとよく分かる。そして、それは想像だけの世界ではない気がする。

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(このブログは毎週木曜日に更新予定です)