資産除去債務の会計処理

コミミズク撮影YT氏

Solon「少年ガンガンを買いそびれたよ」
K「ガンガン?おいどんはマガジンとジャンプしか読まんよ」
Solon「それがKさんと私の格の違いだね。
ところで資産除去債務って何よ?」
K「また不意を付きますね・・。
う〜ん、簡単にいうと“固定資産を捨てるときに法律や契約で負担しなければならない債務”ということかな」
Solon「経理の人は、なんでみんな騒いでるの?」
K「資産除去債務に関する会計基準が2010年4月1日以降開始事業年度から適用が義務づけられたからなんだけど」
Solon「ああ聞いたことあるよ。あれってアスベストなんかの有害物質の除去費用を見積もるという特殊な会計処理じゃないの?」
K「う〜ん、それがもっとかなり広い概念で、例えば賃貸建物の原状回復義務なんかも対象になるんですよ」
Solon「それってさ、将来の除去費用を計上すればいいわけ?」
K「うん、そうなんだけど最近の会計基準は、そこで必ず現在価値の概念が入ってくるんだよね」
Solon「なるほど、そりゃ大変だね。
どうも分かりずらいので具体的な会計処理をまとめておいてくださいよ」
K「わかりました。でも次の老舗バーでマティーニをご馳走してね」
 といことで以下の具体的な仕訳を紹介すると
1.資産除去債務の計上
 機械を1億円で購入した。
耐用年数は5年。
除却するときの支出は1200万円の見込み。
割引率は5%。
(5年後の1200万円の割引現在価値を5%で計算すると940万円)
 <仕訳> 機械 1億940万円 現金     1億円
                 資産除去債務 940万円
2.期末の処理
(1)時の経過による資産除去債務の増加
 年利5%で債務が増加。940万円×5%=47万円
 <仕訳> 利息費用 47万円 資産除去債務 47万円
(2)減価償却費を計上
 減価償却費は1億940万円÷5年=2188万円
【今回の推薦本】
 郷原信郎著「検察が危ない」
東京地検検事の著者の前作は「検察の正義」
「正義」が「危ない」になった。
語呂合わせではなく、本書を読むと、本当に危機感が感じられる。
人質司法や検察リーク、自白の強要、国策捜査など最近は民主主義の最後の砦の筈の検察批判が絶えない。
 以前は検察批判をしていたのは魚住昭田原総一郎などジャーナリストが中心だったが最近は佐藤優江副浩正鈴木宗男あるいは公認会計士の細野祐二氏など被告人の立場からの検察批判の書が多数出るようになったが偶然とは思えない。
 本書は時代の変化の中で軋みが生じてきた「特捜検察」について貴重な問題提起だ(と思う) 
http://www.amazon.co.jp/%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E3%81%8C%E5%8D%B1%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%83%B7%E5%8E%9F-%E4%BF%A1%E9%83%8E/dp/4584122741
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