仮装経理って何だ?

アカショウビン撮影YT氏

Q仮装経理って何ですか?
A利益を過大に計上する経理処理です。
法人税法に出てくる言葉です。
 例えば次のような経理処理が仮装経理です。
・本当は損失が出ているのに利益が出ているように装う
・実際の利益よりも多くの利益が出ているように装う
Q粉飾とは違うのですか?
一般的にいう粉飾決算と仮装経理は同じです。
でも決算で利益を隠して損失にしたり利益を少なく表示することは逆粉飾といったりしますが逆仮装とはいいません。
Q仮装経理は「脱税」になるのですか?
A「脱税」とは「租税負担を不法に免れる行為」をいいます。
 納税額を不当に減少させたり、不正に還付を受けることが脱税です。
 仮装経理は逆に納めなくてもいい税金を納めたりする行為なので脱税ではありません。
Qということは、仮装経理は合法なのですか?
 とんでもありません。会社法金融商品取引法違反です。
Q粉飾はどういうふうにするのですか?
A架空の売上げを計上する
 資産の過大に評価する
 負債や費用を過小に計上する
などの方法があります。
Q何のために粉飾するのですか?
A株価を維持するため
 許認可事業で許認可の基準を維持するため
 その他に、中小企業では銀行借入れのために粉飾することが多いのが実情です。
法人税には影響しないのですか?
A粉飾は違法行為なので次のように規定されています。
「会社がその仮装経理を修正して、その決算に基づく確定申告書を提出するまでの間は、税務署長は当初の仮装経理に基づく所得金額を減額更正しない」
Qどういう意味ですか?
Aう〜ん。簡単にいうと次のようになります。
「粉飾していたからといって税務署長が正しい所得に修正したり、正しい所得で税金を計算し直して還付したりしません。
自分で粉飾してました、と決算書に書いて手続きしなさい」
Qなるほど自業自得ですよ・・・ということか。
Aそうです。
 税金の納めすぎには寛容なのが税務署です。
【今回の推薦本】
加藤陽子著「それでも、日本人は戦争を選んだ」
ちょうど昨年のいまごろが初版でした。
ずっと読もうと思っていたのに一年も経ってしまいました。
何となく太平洋戦争を振り返る本だろうと想像していたのですが、
栄光学園の歴史研究会のメンバーと講義形式で語る日本の近現代史です。
 この歴史研究会のメンバーがなかなかするどいです。
今頃の高校生も捨てたもんじゃありません。
偉人の写真や豊富な文献、他国の視点や最新の研究成果が豊富です。
地図による解説が非常にわかりやすい。
教科書では学べない歴史の真実が見えてくる気がします。
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(このブログは毎週木曜日に更新予定です)