JALの破たん後の貸借対照表では純資産が1兆円以上減少しているそうです。
内訳は航空機などの評価損が5000億円。
退職金債務が3000億円。
その他が2000億円。
このことは前に書きました。
時価主義会計といってもこんなもんです。
でも、もっとすごい粉飾があります。
いわずと知れた日本の公的年金制度です。
この影響はJALの比ではありません。
野口悠紀雄さんの説では2032年に破綻するそうです。
あと20年ちょっとですね。
年金制度はともかく、時価主義会計になって粉飾経理の方法が変わった気がします。
従来は「売上を過大に計上する」のが粉飾でした。
最近は「将来の負債を過小に見積もる」
または「資産の時価を過大に評価する」
というのが主流になってきた気がします。
手法は色々あって・・
・将来の利子率を調整する
・将来の収益率を調整する
など「時価算定」には多様な方法があるのを利用します。
その方法で「逆粉飾」する会社も後を絶ちません。
これを利用すると四半期業績が急回復したように見えるためです。
まるで風呂に入って過去の汗を流して、きれいな体になったようです。
アメリカではこれを「ビッグバス(大きなお風呂)会計」と呼ぶそうです。
いま思うと「ライブドア」は「エンロン」を真似ていたような気もします。
何でもかんでも、よい文化も悪い文化もアメリカから輸入してしまうのが日本です。
【今回の推薦本】
高田優・剛英城「逃亡弁護士 成田誠」
ぐうぜん書店で見つけて買ってみたら面白い。
この漫画、嵌ります。法律の勉強にもなります。
私の年代なら誰でも知っているデビット・ジャンセンの「逃亡者」の世界です。
懐かしいですね。
こちらの主人公はリチャード・キンブルでした。
漫画で逃亡中の弁護士・成田誠はやたらと正義感が強い人です。
逃亡中なのに法律を駆使して被害者を救っていきます。
「おいおい、そんなことしてないで早く逃げろよ!!」
という感じの焦燥感がたまりません。
ドラマにもなっているんですね。
現在は6巻まで発売されてます。
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