課税権って何だ?

シラコバト撮影YT氏

 税金とは何でしょうか。税金とは国や地方に納付する金銭です。
税金を取ることを課税といいます。
 課税とは人が稼いだ財産を一方的に取り上げる行為です。
例えば田吾作くんという人が事業で500万円儲けたとします。
僕が「儲かったんだから半分くれよ」といってもっていったらどうなるでしょう?
これは泥棒とか横領といいますね。逮捕されてしまいます。
でも国家だけはそれをしてもいいことになっています。
これを課税権といいます。
課税権は国家権力そのものです。こんどは払わない方が逮捕されてしまいます。 
例えば有名なギャングのアルカポネは脱税で逮捕されました。
とんでもない権利です。でも税金がなければどうでしょう。
警察も消防署も学校も道路もつくれません。
病院も年金も亡くなってしまいます。だから税金はどうしても必要な制度です。
でも財産を一方的に取り上げる行為だから、課税の仕組みはみんなに公平公正なことが大切です。
 そこで憲法には国は勝手に税金を取っちゃいけないよ。
税金を取るときは国会で決めなさいよと書いてあります。
憲法84条(租税法定主義):あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
 この条文はよく租税法定主義といわれますが、課税法定主義が正しいそうです。
税金はやよ(84条)と覚えましょう。
 この規定の裏返しがみなさんご存知の憲法30条の納税の義務です。
「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う」という条文です。
 懐かしいですね。小学生か中学生の頃に習いました。
ですから通達行政は憲法違反だという方もいます。
ところで、みなさんは国民の三大義務を覚えているでしょうか?
偶には憲法を噛みしめたいものです。
【今回の推薦本】
鈴木亘著「社会保障不都合な真実
医療・年金・保育・教育・生活保護そして介護。
社会保障の分野には共通点があります。
どれも、これも市場経済原理が働かず、不経済で金食い虫。
しかも官僚や既存業者が既得権益を守るために改革もできない。
だから財源不足のせいにして思考停止状態。
本書はその課題と矛盾を明らかにしてくれます。
でも、どうにもこうにも解決できる気が知ません。
結局は「財政破綻」というのが結論でしょうか?
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(このブログは毎週木曜日に更新予定です)