売上原価の計算

キレンジャク撮影YT氏

 売上をあげても、その全部が会社の儲け(利益)になるのではありません。
モノを売って売上をあげるには、まずそのモノを仕入れなくてはなりません。
仕入れにはお金がかかっていますから、その分を差し引かなければ利益額は出てきません。
 売上高から仕入額などの売上原価を引いたものが利益になります。
 賢明なみなさまには、あたりまえのことです。
でも賢明なのに、分かっているのに、すこし抜けているのが人です。
利益よりも目先の売上が気になってしまいます。
 ところで、簿記ではこの利益をどのように計算するのでしょうか。
簿記では仕入額は売上原価に含まれます。
でも当期の仕入高がそのまま売上原価になるのではありません。
たとえば、1万円の商品を5個仕入れて、2万円で3個売れたとします。
この場合、2個はまだ売れていないので、売上に対応する売上原価は1万円の3個分で3万円になります。
売上総利益(粗利)は、仕入高の5万円から3個分の仕入3万円を引いた2万円です。
 では、残りの2個はどう扱えばいいのでしょうか?
これは、財産が残っていることになるので、商品として貸借対照表に計上し、この商品は売れたときに売上原価として費用に計上するのです。
ふむ、ふむ、それで?
うん、これでお終い。
【今回の推薦本】
 大津學著「脱税秘録」
恐いものみたさで「脱税本」はよく読みます。
読後感はいつも同じ。
「おもしろうて、やがてかなしき」
おもしろうては
「お金がすべてでないならば、愛しいお金は誰のもの」という人の性。
やがてかなしきは
「どんなにためても、しょせん墓場まではもっていけない」という現実。
 それでも査察官と脱税者の戦いに終わりはありません。
僕は、ぜったい当事者にはなりたくないけれど。
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(このブログは毎週木曜日に更新予定です)