貸借対照表 (Balance Sheet→B/S)は会社の財政状態をあらわしています。
家計でいうと貯金の残高ですね。
損益計算書(Profit and Loss statement→P/L)は会社の経営成績を表しています。
家計でいうと給与明細と家計簿ですね。
「経営成績」は計算期間を区切らないと計算できません。
だから損益計算書は、事業年度が終わるとすべてゼロに戻ってしまいます。
どんなに売上をあげても、次の事業年度に繰り越すことはできません。
給与もそうですね。
これを思い知るのが上場会社の決算です。
仕事と趣味でいろんな会社の決算を見ているのですが、みんな「B/Sばっちり
P/Lぼろぼろ」です。
例えば「売上が200億円で損失が30億円。だから配当できません」という感じ。
でもB/Sを見ると過去に儲けた内部留保が150億円もあるから倒産はしないようです。
(でもJALは大丈夫でしょうか?)
あの頃の景気はどこへいってしまったんだろ?
(景気は人じゃないので、これを擬人法といいます)
この状態を家計に例えると、失業してしまって貯金で生計費を賄っているのと同じです。
「個人は失業しても、当座は失業保険でなんとか賄える、法人には失業保険はないので大変だよな〜」なんと思っていたら、な、な、なんと会社にも失業保険が出るようになってしまいました。
名称は失業保険じゃなくて「雇用調整助成金」といいます。
こんな状態だから法人税の税収は「ガン下げ」していて、逆に欠損金が貯まっていくばかり。
これから7年くらいは法人税収は期待できません。
でも国はバンバン使います。
自民党も民主党も変わりません。
「でも国には内部留保はないよね。どうするの?」と思うかも知れませんが、そんなことはありません。
国の内部留保は、みなさんが貯めた貯金です。
・・・・・うっは〜。 ちゃんちゃん!
【今回の推薦本】
山折哲雄・末木文美士編著「名僧たちの教え 日本仏教の教え」
最近は、事情があって来る日も来る日も文献調べ。
流石に煮詰まってます。
そういうときは何故か日本の仏教史を読むと癒されます。
名僧たちも苦労して苦労して悟りを開いたんですね。
「一遍は1282年に鎌倉へ入ろうとしますが、再度の蒙古の襲来に備えて緊張する幕府は、一遍の一団を鎌倉に入れません。一遍はいったん引き下がり、片瀬の浜に留まります。いつしか踊り念仏の輪ができ、人々が貴賤を問わずおおぜい集まって踊り始めました。それだけ人々の心は恐怖に乱され、安心を求めていたのです」
思えば当時の蒙古襲来の恐怖は、現在の北朝鮮のテポドンに比するものでなく、とてつもないものだったと思います。
鎌倉仏教がものすごい勢いで浸透していくのは、それだけ世相が騒然としていたせいなのですね。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=6915
(このブログは毎週木曜日に更新予定です)