業績をよくする方法

イイジマムシクイ撮影YT氏

 業績をよくするには「売上を上げるしかない」
 経営者なら、みんな知っています。
 利益を増やすには売上を上げるか、経費を減らすしかありません。

 でも大企業はいざ知らず、中小会社の経費というのは大半が役員報酬などの人件費か家賃なので、経費は減らせません。利益を増やすには売上しかないわけです。

 じゃあ売上を増やすにはどうしたらいいいか。
 これも単純です。より多く売る(数量を増やす)か、より高く売る(単価を上げる)かの二通りしかありません。

 決算書をいくらじっくり見ても、いくら分析しても、解決策はこの2つだけです。

 より多く売るためには安く売らなきゃいけないし、単価を上げると数量は限られる。この二律背反と戦っていくのが経営だともいえます。

 中小会社で特に重要なのは“価格”です。これはサラリーマンでもそうなのですが、ずば抜けて儲かっている仕事は、この価格の決定構造が違っています。

 例えばファンドマネージャーアメリカのCEOが破格の報酬を得られるのは「利益の何パーセント」というように“価格”設定が青天井になっているからです。

 「単価×数量」という算式は、非常に分かりやすいのですが、よく考えると売上の限界を示しているともいえます。

 例えば飲食業の場合は、席数以上に客が入ることはありません。お客が来る時間帯も限られています。
 これが例えば「時間当たりいくら」という商売をするときは、もっと単純です。「時間単価×請求時間」で売上計算は終わりです。

 こうやって考えると、たくさん儲ける秘訣は、ふたつしかないことに気付きます。

 価格を青天井の仕組みにするか、努力しなくても数量が増えるように工夫する。このふたつです。
「これが簡単にできるなら誰も苦労しないよ」と思います。でも、やろうと思わなければ永遠にできません。

【今回の推薦本】

 森功著「ヤメ検

 本書は「月間現代」に連載されていたが、これが読みたくて時々購入していた。

 出版不況だそうだ。この「月間現代」や、昔懐かし「ロードショー」そして、お袋が読んでた「家庭画報」・・・すべて廃刊らしい。

 活字中毒の私には、とても淋しい現象だ。

 本書は面白くて一気に読んだ。ただ読後感は空しくもある。

 新聞や雑誌は刑事事件を犯人を追及する検察の立場から報道する。この本は刑事事件の犯人を弁護するヤメ検弁護士を中心に描いたノンフィクションである。

 ロッキード事件や金丸事件、ノーパンしゃぶしゃぶの大蔵省汚職などを摘発した大物検事が退職後は一転して刑事事件の被告を弁護する。

 大きな経済事件の弁護を誰がしているか、読んで驚く。現役時代とのこの乖離の大きさはなんだろう・・。
 複雑な気分にさせられる好著だ。

http://www.amazon.co.jp/dp/4104721026/?tag=yahhyd-22&hvadid=13289534041&ref=pd_sl_43qwu8jjvl_e

(このブログは毎週木曜日に更新予定です)