ある居酒屋で・・。
ある人「法人税の所得って何ですか?」
私「法人税を計算するための税法上の会社の<儲け>って、ところでしょうか」
ある人「それってどうやって計算するの?」
私「会計上の利益を元に、税法上の調整をして計算します」
ある人「じゃあ会計上の利益に近いんですね?」
私「う〜ん。昔はそうだったのですが・・・・」
ある人「どういうことですか?」
私「例えば、電話加入権というのがありました」
ある人「何ですか、それ?」
私「えっ!知らないんですか?昔は電話を引くのに何万円も払ったんですよ。今は殆ど無価値なのに税法上は価値があることになってます」
ある人「えっ〜。そんな資産を計上してたら健全経営できないじゃん!」
私「・・・・そうなんです。税法に忠実な決算書をつくると健全経営にならないんです。あるコンサルタントは二重帳簿が必要だといってますね。・・・ところで、あなた誰です?」
【今回の推薦本】
高坂正堯著「文明が衰亡するとき」
腰巻きに「繁栄の陰に、衰亡あり」と記載されています。今、繁栄している国は中国とインド。アメリカと日本は、その陰で苦しんでいる感があります。
巨大帝国ローマ、そして通商国家ヴェネツィアはなぜ衰亡したのか。もちろん、その原因は多面的であり、複合的な要素が絡んでいるのですが、本書を読むと共通点がある気がします。
どの国も、経済の急成長はいつか減速していきます。ところがいったんふくれあがった国家の機構はますます増大する傾向が強いものです。
特に福祉と軍事費は容易に削減できません。結果、増税に走るしかなくなります。
本書は1981年に発行されて、2007年で実に55刷になっています。衰亡の歴史が「現代を読み解く」鍵だからだと思います。
http://www.shinchosha.co.jp/book/600221/
(このブログは毎週木曜日に更新予定です)