うんざりだよ内部統制

リュウキュウコノハズク撮影YT氏

 昨年は「会社法」のオンパレードで、今年は「日本版SOX法」とやらの「内部統制」が花盛りです。出版界やコンサル業界は特需で大騒ぎなのでしょうが、私としては、資料を読めば読むほど「うんざり」というのが偽らざる心境です。

 内部統制とは、会社経営のために会社内部に、絶対必要な仕組みです。今、騒がれているのは金融証券取引法で定められている「財務報告に係る内部統制」です。これは「企業の財務報告の信頼性を確保し、事業経営の有効性と効率性を高め、かつ事業経営に関わる法規の遵守を促すことを目的として企業内部に設けられ運用される仕組み」とされています。
財務報告に係る内部統制を通じて、経営者の独善的な経営や会社の法律違反を抑止するという趣旨だそうです。

 昨今の会計不信を払拭するために金融商品取引法に盛り込まれて、上場会社に2008年4月(つまり来年)から義務化されます。ここでは詳しく触れることができませんが、この対応事項は「べらぼう」です。不祥事が起こるのはけしからんので、「徹底的に取り締まる」という姿勢で立法されています。

それに要する多額の費用や不足する人材など、会社の受け入れ態勢、まだガバナンスが未成熟な実態は考えず「強制すれば、何とかなる」という見切り発車の立法だった気がしてなりません。

週間ダイヤモンドの記事によるとアラン・グリーンスパンFRB議長は「SOX法は悪夢だ」といったそうです。日本版SOX法が、そうならないことを祈るばかりです。

【今回の推薦本】

 玄侑宗久(げんゆう・そうきゅう)著「現代語訳 般若心経」。正月休みに立ち寄った書店で何となく購入した書籍です。不勉強な私は知らなかったのですが、著者は高名なお坊さんだそうです。

 「般若心経」って何が書いてあるのか、ずっと疑問に思っていたのですが、本書を読んで、ようやく少し理解できた気がします。

この本は咒文の解説がいいです。
「ガテー・ガテー・パーラガテー・・・え?それじゃわからない? わからなくていいんです。意味は気にしないよう、何度も申し上げたでしょう。」

・・このあたりの記述が「大乗仏教」ということなのでしょうか?

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