上場日記(M&A その13)

最近のGoro=^_^=

またまた3ヶ月も過ぎての更新です。
でもまあ、最近は「これでいいのだ」と開き直ってます。まだ国税局の調査が続いています。私の一番嫌いな「調査官の描いたストーリーで修正申告をさせようとする調査」になっているのが残念です。これで修正申告に応じたら、何のために税理士をやってるのかわかりません。意見書を提出したのに読んだとは思えない対応です。詳しい話はいつか、ほとぼりが冷めた頃に書くかも知れません。
 もうひとつ、最近おかしいと思うのは「質問応答記録書」という書類です。最近の調査では調査官が課税要件の事実を認定するために「質問応答記録書」という書類を作って署名捺印を求めてきます。これがなんとも厄介です。税法に直接根拠がない資料なのに公文書として証拠力の高い文書だからです。文章は調査官が書くので、必ず納税者に不利内容になります。
 でも税務知識に乏しい一般の方にはよくわかりません。税務署や国税局も法的な根拠や税務的取扱については説明しません。書類の名前さえいいません。署名押印してもコピーもくれません。これが質問検査権の範囲の書類なのかなあ、というのが実感です。 
 さて今日もフィクション、上場日記の続きです。
 会計監査の報告が終わり、次は法務監査の報告です。オブザーバーとして立ち合っていた私としては、少し不安になります。その後、蓮谷社長の協力は得られたのでしょうか?
 有名な法律事務所が優秀な弁護士を4人も投入しているのですから、しっかりとした報告をしてもらいたいものです。 弁護団の責任者的な立場だった方が報告を始めます。
弁護士「私どもは法務買収監査提出書類リストに記載の各項目について蓮谷社長と総務部参与の方に必要事項の聴取を行いました。
尚、留意事項といたしまして当事務所は監査書類が完全かつ正確であることまでは確認できておりません。
以下、経営管理制度から説明させていただきます・・・」
 以下、説明が延々と続きます。
弁護士「○○○に関しては、社長は×××と申しておりました。○○○に関しては会社の説明では×××となっているそうです。」
郷原会長の顔が険しい表情になってきました。
郷原会長「おたくらは子供の使いか?」
弁護士「はい?」
郷原会長「さっきから聞いていると、“社長がこういってる”ばかりじゃないですか。何百万もかけて、ただ社長の話を聞いてきただけですか?
いってることの証拠はないんですか?相手の話しを聞くだけなら小学生だってできるじゃないですか!
十億以上もの買い物をする側の立場になって見てください!!」
正論です。弁護士の顔が青ざめます。
僅かに震えています。
【今回の推薦本】
 小林慶一郎編著「財政破綻後
 日銀の国債引受ですべて解決するのなら、もともと税金なんか徴収する必要がない・・・当たり前の話です。財政破綻したとき実際に何が起こるのかを本書が冷静に分析しています。財政破綻したときに最初にダメージを受けるのは医療、介護の分野、ロシア危機のときのそうでした。被害を受けるのは、まず高齢者や貧困層など社会的弱者のようです。