上場日記(簿外の現金)

シジュウカラガン撮影YT氏

 やっと少し暖かくなってきましたね。
朝日が昇るのも早くなった気がします。
暦の上では「春」なのです。でも心が寒いなあ、気のせいかなあ。
 さて今日は久々に上場日記です。
前回は、須原さんが現金の帳簿残高が合わないと報告してくれたところまででした。
 前日の現金出納帳残高と金庫の現金があっているのに、須原さんは現金出納帳の出金合計額が違っているといいます。
なにしろ、簿記の勉強もしたことのない新人です。
ここは、丁寧に説明する必要がありそうです。
僕「須原さん、経理ではいったん帳簿の残高を出して、実際の残高と合っていることを確認しているんです。帳簿で出金の合計を計算間違いしたら帳簿と実際の現金残高があわないはずだよね。
だから須原さんの計算が違っているんだろうね。」
 話を聞いていた三浦課長が、何故かニコニコして話しに入ってきます。
少し、嫌な予感がします。
三浦課長「先生、それでいいんですよ。」
課長は金庫を開けて、なんだかビニール袋を引っ張り出しています。
三浦課長「ほら、合わない現金は、ここにちゃ〜んとありますから!」
僕「・・・???。み、みうら課長、合わなかったら調べなきゃ・・・
  だ・・駄目ですよ・・」
 な、なんと課長は帳簿残高を出して、金庫の残高を無理矢理、帳簿に合わせていた訳です。この会社、こんなことばかりです。
心が叫び出します「こりゃだめだあ!」
【今回の推薦本】
 蔭山克秀著「やりなおす経済史」
 民族、宗教、政治、経済が複雑に絡み合う世界史。
その中で経済史は比較的理解しやすい。なぜなら「欲望のドラマ」だから。
予備校の講師が語る、経済史を単純化したドラマの世界が本書。
 疲れたときには、電車でこんな本読んでます。
結構、真相を突いている気がします。
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(このブログは毎週木曜日に更新予定です)