相続サイトの質問から その2

キョウジョシギ撮影YT氏

郵便受けを開けると・・・
いつも入っているのは請求書。
たまには現金書留とか金の延べ棒が入っていないものだろか。
さて本日は相続サイトの質問から その2です。
でも秘守義務の観点から内容はかなりアレンジしてます。
「お問い合わせ」
お忙しいところすみません。山田めぐみと申します。
相談をさせてください。
この度、相続があって父親から木造一戸建ての小さなアパートを相続致しました。
でも、この収入を私が計上すると主人の扶養親族から外れてしまうので対策を考えています。例えばそのアパートを主人名義にしたり、主人と共有することを考えてしるのですが、そのようなことは可能でしょうか?
 まだ心配なことがあります。義父にかなり借金があるようなのです。
主人に財産があると「義父の債権者が義父の借金を取りに来て、不動産を取り上げられるのではないか」と言う方がいるのです。
そのようなことが本当にあるのでしょうか?
私は、不動産を取り上げられるようなことはないと思うのですが・・。
お返事を頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。
「ご回答」
お問い合わせありがとうございます。
さてお尋ねの件ですが、メールの内容だけでは事実関係がわからないことも多々ございますので一般論での回答になることをご容赦願います。
1.アパートの登記をご主人の名義にするにはご主人に賃貸建物を譲渡か贈与することになります。贈与の場合はご主人に贈与税、譲渡される場合は山田様に譲渡所得税がかかるかも知れません。
慎重に検討なさってください。
尚、賃貸不動産の収入は賃貸建物の持分に応じて確定申告をすることになります。
2.次に「御主人の父親の借金」の件ですが、法律的には連帯保証をしていたり、相続によってお父様の借金を承継した場合を除くと父親の借金を親族の方が支払う義務はありません。
ですから山田様が書いておられるように同意しなければ勝手に不動産を取り上げられるようなこともありません。
以上、参考にしていただけると幸いです。
【今回の推薦本】
真山仁著「コラプティオ」
 真山仁が描く震災後の日本。そこには日本人が待ち望んでいたカリスマ総理がいて圧倒的支持を受けている。
 総理である宮藤隼人(くどうはやと)が日本経済再生のために選択したのは、皮肉にも「原発産業を軸とした産業構造再編」
 事故直後に大騒ぎした国民は原発の恐怖も忘れ、問題の本質を追求することもうやむやにして、カリスマ的指導者にすべてを任せてしまう。
 ストーリーは総理の懐刀として活動を支える補佐官と、補佐官とは対照的に権力に否定的な新聞記者を軸に進む。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%97%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AA-%E7%9C%9F%E5%B1%B1-%E4%BB%81/dp/4163806903
(このブログは毎週木曜日に更新予定です)