ここが変だよ税制調査会

オオルリ撮影YT氏

 この時期になると憂鬱になってしまう。
憂鬱にさせるのは税制調査会の議論。
いつも現実無視の机上で考えたことが議題になります。
先日、新聞に掲載されたのは・・
・ひとりオーナーは自分で自由に給与が決めることができる。
概算控除は半分くらいでもいいんじゃないか・・・
 ばかなこといってます。
自分で会社を起こしてみたら?
といいたくなりますね。
ひとりで、どんだけ稼げるのか分かっているのでしょうか?
その上、将来の保証もありません。
オーナー給与には売上という低い低い天井があります。
11/16の税制調査会の資料には「要望にない項目等の検討」という資料がありました。
曰く・・。
「・仮決算による中間申告の見直し
 仮決算による中間期間の法人税額が、前事業年度の法人税額の2分の1を超える場合について、仮決算による中間申告はできないこととする」
????何だこりゃ?と思ったら・・・
中間申告をして確定申告で還付になったら還付加算金(利息)を支払わなきゃならないから・・・だとか。
 まるで「還付加算金めあてで中間申告をしている」と疑うような検討事項です。
この例といい、さきほどのオーナー課税といい相変わらずの「岡っ引き根性税務行政」じゃありませんか。
あと・・やはり出てきました。
・免税事業者の要件の厳格化
仕入税額控除制度におけるいわゆる「95%ルール」の見直し
正論ではあるのですが、とくに後者は隠れた大増税です。
さて、どの無理筋が通るでしょう。
【今回の推薦本】
橘玲著「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」
現状を冷静に分析すればするほど、なるべくしてなっている。
解決肢はいくつもない。
橘玲の本を読むと、いつもそう思えてしまう。
でも読んでしまう。
「だけど、これは確かだ。
ぼくたちはもう、あの懐かしい三丁目の夕日を見ることはない。
世界はよりフラット化し、人間関係はますます希薄になり、政治空間は貨幣によって浸食されていく。
この巨大な潮流は、誰にも止められない。」
それでも救いを求めるかのように読んでしまう。
橘玲の本はほとんど読んだ。
「これはたんなる社交辞令ではない。
ここまでぼくの話を聞いてくれたのだから、君はぼくに似ているのだ」
なるほど・・・。
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