会計情報と管理会計

オオキアシシギ 撮影YT氏

 貸借対照表損益計算書などの会計情報は、重要な経営情報の一部ですが、いくら分析しても、具体的な業績改善の方法は出てきません。

 例えば、損益計算書で売上が落ちていることは分かっても、どうしたら売上が増えるかは分かりません。

 収益は会社の外から獲得します。営業部門は、外のお客様に働きかけて会社の外にある「お金」を会社に支払ってもらう活動をしていますので、プロフィットセンターといいます。販売以外の部門は、売上を獲得するために「お金」を使う部門なのでコストセンターといいます。

 損益計算書は、ここにこのくらいお金がかかっているという、内部のコストを把握するには便利な資料なのですが、収益の獲得先である、市場や得意先など会社外部のことは殆ど記載されていません。会計情報は、「成績表」のような経営情報です。

 どのように、売上が計上され、またどのような手段を講じることで、業績を改善できるかは、営業の情報や生産の情報、そして経理情報を一連の流れで、総合的に分析、検討していく必要があります。

 管理会計では、会計情報と会計情報以外の営業情報や生産情報を組み合わせて、「意思決定情報としていかに有効な情報をつくりあげるか」ということが課題になります。

でも、難しいんだな、これが。

【今回の推薦本】

 偶には、拙著「経理部」。お陰様でもう8年も売れています。思いがけず(?)ロングセラーになりました。執筆メンバーがよかったですよね。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820716204/qid=1143594262/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/503-7638360-0609569

(このブログは毎週木曜日に更新予定です)