ある企業グループ。親会社の山田社長と子会社の鈴木社長の会話です。
山田社長「鈴木さんが社長になって3年目だね。業績はどうですか?」
鈴木社長「お陰様で、順調です。売上高に対する純利益も3%になりました。業界平均から考えると及第点だと思います。」
山田社長「ところで鈴木さんの会社は、無借金でしたね。確か、資本金はすべて当社で出資・・・。」
鈴木社長「そうです。資本金10億円で無借金経営です。」
山田社長「他社は借入金の利息を払って利益を出しているんですよね。利益水準を考えるときに資本コストは考えないですか?」
鈴木社長「・・・・・。」
事業や投資案件を定量的に評価する際にEVA(経済付加価値)という分かりづらい経営指標が使われます。
EVA=NOPAT−(IC×WACC)
とかいう算式が出てくると、もう混乱してしまいます。でも、整理すると
・NOPATとは税引後営業利益ですから支払利息を控除する前の純利益
・ICとは借入と資本を含めた投下資本
・WACC借入と資本を加重平均したコスト
となりますので、そんなに難しい考え方ではなさそうです。
EVAとは「損益計算書では資本金のコストがはいってないから、資本コストまで考えた利益」という定義ではどーでしょうか。
資本金は、いっけんコストがかからない気がしますが、村上ファンドみたいなのがはいってきたら、かなりのコスト(?)を覚悟しなければいけません・・。
【今回の推薦本】
白鳥光良著「お金があふれる会社の法則」。
1973年生まれの著者が創業から2年間で無意識に踏んできた地雷をまとめた本です。
私は創業10年になっても地雷を踏み続けています。
・・・反省。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757303211/qid%3D1129624814/249-4939211-1613907